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キャリアセミナーに参加して分かった沖縄のIT企業の現状

エンジニアとしての今の自分の市場価値ってどれくらいだろう?そう思ったことはありませんか?

転職を経験している人ならなんとなく自分の適正な市場価値(年収)ってのを分かっているかもしれませんが、私の場合、一度も転職をしていないので今の自分のスキルが今の年収と合っているのか分かりません。

自分の市場価値がいったいどれくらいなのか。

本日開催された「県内システムエンジニアの市場価値とキャリアを考えるセミナー」に参加して来ました。

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セミナーは「株式会社インテリジェンスビジネスソリューション沖縄」さんのオフィスで行われました。清潔感のあるオフィスでとてもいい感じでした。

セミナー講師の方は東京にいて、スライドと音声を東京から配信される形で行われました。セミナーの内容は以下の通りです。

  • 自己スキルチェック

  • 転職後の年収事例

  • 年代別スキルセット

  • 沖縄のIT事情

年収を高めていくために必要なこととは

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自分のスキルが市場が求めるスキルとマッチしているのか。スキルシートでスキルチェックを行いました。

スキル項目は8つあり、それぞれを5段階で評価します。

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スキル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5
マネジメント メンバー 後輩育成 サブリーダ/チームリーダー PL(決裁権なし) PM(予算管理)
自己研鑚 基本情報,sun-java,語学 オラクル(シルバー) 応用情報 応用情報以上の資格を複数 PMP
法人格 その他 2次 1.5次 1次
インフラ 1年以上 2年以上 3年以上 4年以上 5年以上
開発技術 COBOL,VB,汎用機言語 オープン系言語、1つの言語を1年以上 オープン系言語、1つの言語を2年以上 オープン系言語、1つの言語を3年以上 Java3年以上
担当工程 開発 詳細設計 基本設計 基本設計(社内情報シスと直接やり取り 要件定義(顧客、担当者とやり取り)
業務知識 1年以上 2年以上 3年以上 4年以上 5年以上
業界知識 1年以上 2年以上 3年以上 4年以上 5年以上

表の法人格というのは、在籍している会社の開発スタイルをさしています。2次受けの開発が主であれば、レベル3になります。

自己研鑚に関して、表の内容以外の資格をもっている人は別紙の資格一覧を参照してレベルを決めました。

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転職者のスキルと転職後の年収の事例

続いて実際に転職した人のスキルシートと転職後の年収を紹介してもらいました。転職した人のスキルシートと自分のスキルシートを見比べることで自分のおおよその年収(市場価値)が分かるというわけです。

事例 転職後の年収
28歳。担当工数を要件定義まで経験。マネジメントはチームリーダーを経験者。 470万
35歳。SI3社経験。業務知識は5年以上。ただし担当工数は基本設計まで。自己研鑚もレベル1 640万
42歳。SI4社経験。マネジメント経験はサブリーダーまで。 420万
43歳。SI3社経験。マネジメントはプロジェクトマネージャーまで経験。自己研鑚はレベル5。担当工数は要件定義。業務知識も豊富 765万

続いて企業が求めるスキルセットを年代別で紹介してました。

年代 スキルセット
20代 開発力・業務知識・リーダーシップ。向上心、ポテンシャルを元にした成長、仕事に対する意識の高さ、あるべきスタンス、仕事の目的・本質を考えられる視点、惜しみない自己研鑚、現状に満足しない変革の意識、PDCAサイクルの回し方、相手の意図をくみとる力など。
30代 プロジェクト予算の管理・システム全体をみる力・顧客に対して課題解決提案力。次世代コアメンバー・リーダー候補としての役割、自信の成功体験を体系化する応用する力、複雑性の高い事象に対する力、周囲を巻き込む仕事推進力、自分の強みとその使い方
40代 高い専門性・ビジネスの総出力・組織マネジメント。リーダー、マネージャー、幹部としての事業推進、 組織上戦略上の課題を解決できる能力、事業フェーズと親和性の高い経験と能力、自己の干渉領域に対するコミットメント、ビジネス拡大に貢献する意識、後輩を育成する力、自己成長と企業成長を重ねることができる

逆に淘汰される人に共通するスタンスも紹介していました。

  • 与えられた仕事しかしない

  • 環境を含めた他責傾向が強い

  • 成長・カイゼン意識が薄い

この3つのマインドを持たないよう意識したいですね。

年収を高めていくためには各年代で求められているスキルを身につけて、自分のスキルを評価してくれる、あるいは足りないスキルセットを経験させてくれる企業に転職する事でしょう。 8つのスキルをうまく伸ばしていきたいですね。

沖縄のIT市場とスキルの現状

沖縄は本土とくらべ 人件費が安く、沖縄の企業の多くは、東京の案件を請け負い開発するニアショア開発を行っています。2次・3次受けの案件が多く、上流工程を経験できる事ができず、結果、マネジメントスキルの向上、上位工程の経験ができません。よって沖縄の SE は経年に比例してスキルが上がることは少ないそうです。県外企業よりレベルが低くプロジェクトリーダーも育ちにくい環境だそうです。沖縄の人材は市場価値を高めることが出来ないのです。

以上がセミナーで解説された内容です。 セミナー内容を踏まえ、どのようにして沖縄の SIer の価値を高めるかまでの突っ込んだ話はありませんでした。自身でキャリアパスを設計し企業を選びスキルを伸ばしていく事以外ないのではと思います。

感じたこと

県内で転職を目指すならニアショア案件を主としていない企業を選んだほうがいいと思いました。自社でサービス・製品を開発、販売している会社に転職する方が賢明ですね。キャリアパスも多少は意識して日々の仕事に取り組みたいと思いました。